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Tax Calendar法人の年間 納税スケジュール
まず、法人の1年間の主な納付・申告を押さえましょう。下表は3月決算の会社を例に、月ごとの主な予定を整理したものです(社会保険料と原則の源泉所得税は毎月あります)。
| 時期 | 主な納付・申告 | 提出・納付先 |
|---|---|---|
| 毎月 | 社会保険料(健康保険・厚生年金)/源泉所得税(原則は翌月10日) | 年金事務所・税務署 |
| 1月20日 | 源泉所得税(納期の特例・7〜12月分) | 税務署 |
| 1月31日 | 法定調書合計表・給与支払報告書・支払調書/償却資産税の申告 | 税務署・市区町村 |
| 3月末 | 決算(事業年度終了) | — |
| 5月(決算後2か月) | 法人税・消費税・法人事業税・法人住民税の確定申告・納付/定時株主総会 | 税務署・都道府県・市区町村 |
| 6〜7月(7月10日) | 労働保険の年度更新/源泉所得税(納期の特例・1〜6月分) | 労基署・税務署 |
| 11月(決算後8か月) | 法人税・消費税の中間申告・納付(前期実績による) | 税務署 |
| 12月 | 年末調整 | 会社で実施 |
※ 固定資産税(土地・建物・償却資産)や自動車税は、対象となる資産・車両を持つ会社だけに関係し、納期も自治体によって異なるため、上表では省いています。該当する場合は、下記の納税カレンダーに書き加えてお使いください。
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決算日を入力すると、上表の各月の申告・納付(法人税・消費税・源泉・社会保険・労働保険 ほか)が自動で並ぶExcelの納税カレンダーを、初回のご相談時に無料でお渡ししています。社会保険・労働保険の欄もあり、金額を書き込めば年間の資金繰り表としてもお使いいただけます。会社設立後の手続き一覧については 「会社設立後にやること・期限一覧」 もあわせてご覧ください。
Delinquent Tax延滞税とは(税率・計算方法・計算例)
延滞税は、税金を法定納期限までに納めなかったときにかかる、いわば遅延利息です。納期限の翌日から実際に完納する日までの日数に応じて、日割りで計算されます(国税通則法60条)。
| 期間 | 本則(原則) | 令和8年の実際の割合 |
|---|---|---|
| 納期限の翌日〜2か月を経過する日まで | 年7.3% | 年2.8% |
| 2か月を経過した日以後 | 年14.6% | 年9.1% |
本則は年7.3%・14.6%ですが、低金利のあいだは特例で軽減されます。実際の割合は「延滞税特例基準割合+1%(前半)/+7.3%(後半)」で毎年変わり、令和8年(2026年)は前半 年2.8%・後半 年9.1%です。2か月を過ぎると割合が跳ね上がるため、遅れるほど負担が重くなります。
計算例:本税100万円を納期限から遅れて納付
① 30日で納付(2か月以内・年2.8%)
1,000,000円 × 2.8% × 30日 ÷ 365日 = 約2,300円
② 6か月(183日)で納付
前半61日:1,000,000 × 2.8% × 61 ÷ 365 = 約4,679円
残り122日:1,000,000 × 9.1% × 122 ÷ 365 = 約30,416円
② の延滞税 合計 = 約35,000円(100円未満切捨て後)
端数などのルール
延滞税の計算では、本税は1万円未満を切り捨て、計算した延滞税額は100円未満を切り捨てます。確定した延滞税額が1,000円未満のときは全額切り捨て(不徴収)です。なお期限内申告なら、一定の場合に計算期間の一部が除外される特例(除算期間)もあります。
Additional Tax加算税の全体像
延滞税が「遅延利息」であるのに対し、加算税は申告のミスや無申告などに対するペナルティです。原因に応じて4種類あり、悪質なもの(仮装・隠蔽)ほど率が高くなります。
| 種類 | どんなとき | おおまかな率 |
|---|---|---|
| 過少申告加算税 | 申告額が少なく、修正申告・更正を受けた | 10%(一定額超は15%) |
| 無申告加算税 | 期限までに申告しなかった | 15%/20%/30% |
| 不納付加算税 | 源泉所得税を納期限までに納めなかった | 10%(自主納付5%) |
| 重加算税 | 仮装・隠蔽など悪質なケース | 35%/40% |
いずれも自主的に早く是正するほど軽く、税務調査で指摘されるほど重くなるのが基本の考え方です。以下、種類ごとに率と金額を見ていきます。
Under-reporting過少申告加算税(税率・計算例)
期限内に申告したものの税額が少なく、あとで修正申告や更正で税額が増えた場合にかかります(国税通則法65条)。
- 原則 10%。追加で納める税額のうち、「期限内申告税額」と「50万円」のいずれか多い額を超える部分は15%。
- 税務調査の事前通知の前に自主的に修正申告すれば、過少申告加算税は課されません。
- 調査通知の後〜更正を予知する前の修正申告は5%(超える部分は10%)に軽減されます。
計算例:追加税額100万円(期限内申告税額80万円)
超える部分=100万円 −(80万円と50万円の多い方=80万円)= 20万円
80万円 × 10% = 80,000円
20万円 × 15% = 30,000円
過少申告加算税 合計 = 110,000円(+別途 延滞税)
Non-filing無申告加算税(税率・計算例)
期限までに申告書を提出しなかった場合にかかります(国税通則法66条)。近年の改正で、高額・繰り返しの無申告は重くなりました。
| 納付すべき税額の区分 | 率 |
|---|---|
| 50万円以下の部分 | 15% |
| 50万円超〜300万円以下の部分 | 20% |
| 300万円を超える部分 | 30% |
- 税務調査の通知後〜決定を予知する前の期限後申告は、上表からそれぞれ5%軽減(10%/15%/25%)。
- 調査通知の前に自主的に期限後申告すれば5%。さらに、期限内申告の意思があり1か月以内に申告など一定要件を満たせば課されません。
- 過去5年内に無申告加算税・重加算税を課されたことがある等の繰り返しは+10%加重されます。
計算例:無申告で納税額100万円(調査で発覚)
50万円 × 15% = 75,000円
(100万円−50万円)=50万円 × 20% = 100,000円
無申告加算税 合計 = 175,000円(+別途 延滞税)
Withholding不納付加算税(源泉所得税)
給与などから預かった源泉所得税を、納期限までに納めなかった場合にかかります(国税通則法67条)。
- 原則 10%。
- 税務署の告知を受ける前に自主的に納付すれば5%。
- 法定納期限から1か月以内に納付し、かつ期限内に納める意思があったと認められる場合は課されません。
計算例:源泉所得税50万円の納付が遅れた
告知を受けて納付:50万円 × 10% = 50,000円
自主的に納付:50万円 × 5% = 25,000円
早く自主納付するほど負担は半分(+別途 延滞税)
Heavy Penalty重加算税(仮装・隠蔽)
売上を隠す、経費を水増しする、書類を改ざんするなど、事実を仮装・隠蔽していた場合は、過少申告加算税・無申告加算税・不納付加算税に代えて、最も重い重加算税が課されます(国税通則法68条)。
| ケース | 本来の加算税に代えて | 率 |
|---|---|---|
| 過少申告に代えて | 過少申告加算税に代えて | 35% |
| 無申告に代えて | 無申告加算税に代えて | 40% |
| 源泉の不納付に代えて | 不納付加算税に代えて | 35% |
さらに、過去5年内に無申告加算税・重加算税を課されたことがあるなど繰り返しの場合は+10%加重されます。
計算例:仮装・隠蔽による過少申告(追加本税100万円)
通常の過少申告加算税に代えて:100万円 × 35% = 350,000円
(無申告を隠蔽していた場合は 100万円 × 40% = 400,000円)
重加算税に加えて延滞税もかかり、負担は極めて大きくなります
Prevention遅れないための対策
延滞税・加算税は、期限を守れば一切かかりません。次のポイントで抜け漏れを防ぎましょう。
- 年間の納税スケジュールを見える化する(上表・納税カレンダーを活用)。
- 資金繰りに不安があるときは、納税の猶予・分割の相談を早めに(放置が一番危険)。
- 申告のミスに気づいたら、調査の通知が来る前に自主的に修正・期限後申告する(加算税が軽く、または課されません)。
- 源泉所得税は1か月以内の自主納付なら不納付加算税がかからない場合があります。
「うっかり」を仕組みで防ぐ
納期の特例(源泉)や中間申告、社会保険・労働保険まで含めると、法人の納付タイミングは意外と多岐にわたります。顧問契約では、こうした期限を事前にご案内し、資金繰りとあわせて管理します。設立まわりの手続きは 「会社設立後にやること・期限一覧」 もご覧ください。
FAQよくある質問
1日でも遅れたら延滞税はかかりますか?
納期限の翌日から日割りでかかります。ただし計算した延滞税額が1,000円未満のときは切り捨てられ、徴収されません。少額・短期なら結果的にゼロになることもあります。
お金がなくて納付できないときはどうすれば?
放置すると延滞税が積み上がり、財産の差押えにもつながります。要件を満たせば納税の猶予・換価の猶予で分割納付でき、延滞税の一部が軽減される場合もあります。早めにご相談ください。
自分でミスに気づいたら、黙っていた方が得ですか?
いいえ。調査の通知前に自主的に修正申告すれば過少申告加算税は課されず、無申告でも率が下がります。早く動くほど有利です。
延滞税や加算税は経費になりますか?
なりません。法人税の計算上、延滞税・加算税(および延滞金・加算金)は損金に算入できません。その分も含めて実質的な負担になります。
Our Support当事務所のサポート
W総合会計officeでは、法人の年間の納税スケジュール管理、資金繰りを踏まえた納税予測、期限後申告・修正申告の対応、納税の猶予の相談まで一貫してサポートします。初回のご相談では、決算日を入れると各月の納付・申告が自動で並ぶ「年間予定表・納税カレンダー(Excel)」を無料でプレゼントしています。高円寺・杉並を中心にご相談を承っています。
※本コラムは一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の取扱いは事実関係により異なります。延滞税の割合は毎年変わり、本文は令和8年(2026年)の割合によっています。加算税の率・要件は改正される場合があります。具体的なご判断は当事務所にご相談ください(記載内容は2026年7月時点)。
根拠条文・出典
- 延滞税(本則 年7.3%・14.6%)… 国税通則法 第60条
- 過少申告加算税(10%・超過部分15%、自主修正の軽減)… 国税通則法 第65条
- 無申告加算税(15%・20%・30%、軽減・繰り返し加重)… 国税通則法 第66条
- 不納付加算税(10%・自主納付5%)… 国税通則法 第67条
- 重加算税(35%・40%、繰り返し加重)… 国税通則法 第68条
- 延滞税の割合の特例(特例基準割合)… 租税特別措置法 第94条/出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 令和8年の延滞税の割合(年2.8%/9.1%)… 国税庁「延滞税の割合」/タックスアンサー No.9205